コーヒー豆は、産地やグレード、精製方法などで豆の持っている ”味わいや香りのモト”の量やバランスが
おおよそ決まります。
コーヒー焙煎の役割は、その”味わいや香りのモト”を熱によって化学変化させ、
おいしい味わい、おいしい香りを作ることにあります。
ここでは、焙煎の度合いの違いでどういう味わいや香りが出てくるのかがわかり、
自分の好きなコーヒーを探しやすくなります。
コーヒー好きの皆さん、こんにちは!
コーヒー焙煎度合いは、お店で、豆を買うときに説明に「浅煎り」とは「ミディアムロースト」とか書いてあるので
皆さん比較的なじみがあるのではないかと思います。
ここでは、焙煎度合いと味わいについてご説明します。また、同じ焙煎度合いでもコーヒー焙煎店によって
味わいが変わるのはなぜなのか?ご説明したいと思います。
コーヒーの焙煎度合いとは?
コーヒーの焙煎とはなにをしているの?
皆さんの生活の中でコーヒーの生豆を見ることはほとんどないと思いますが、生豆は、薄緑のいわゆる豆です。
そのまま食べても全然おいしくありません。
焙煎は、コーヒーの生豆を熱で化学反応を起こすことで、皆さんの好きな香りや味わいを作る作業になります。
例えば、生肉はあまりおいしいものとは言えませんが、いい感じに焼くととても美味しくなるのと同じです。(わかりにくいですか?)
焙煎は、調理師と同じで、同じ焼くのでも、加減などで味わいが変わります。そこが焙煎士の腕の見せ所なのですが、、
とはいえ、お肉でもレア、ミディアムレア、ウェルダンなどがあるように、コーヒーも焼き加減である程度味わいは似てきます。
なので、お店で売られているコーヒー豆には焼き加減が書いてあったりするんです。
焙煎度合いとは実は色の明暗なんです
そもそも焙煎度合いとはどのように決められるのでしょうか?コーヒー豆の外観を元に、大まかな判別(いわゆる浅煎り、深煎り)はもちろん可能ですが、実は焙煎されたコーヒーの「色」を数値化して分別することもある程度できます。
コーヒーは浅煎りほど明るいブラウン、深煎りになるほど黒く暗い色になります。この「明るさ/ 暗さ」を、カラーアナライザーと呼ばれる専用の機械を用いてとして測定し数値化することができます。
0(暗い)から最大 130(明るい)までの尺度で、コーヒーの色を測定・数値として示し、またこれに対応した焙煎度合いも知ることができます。明るい方から
ライト(91-130)
シナモン(81-90)
ミディアム(71-80)
ハイ(61-70)
シティ(51-60)
フルシティ(41-50)
フレンチ(31-40)
イタリアン(0-30)の8段階の焙煎度に区分して表されます。
日本では、浅煎り、深煎りといった表現で表されたりします。
焙煎度合いと味わいの関係
焙煎度合いが明るさ/暗さということは、先述しましたが、それと味わいの関係は、おおよそ決まってきます。
簡単に言うと、明るいと、酸味が強くあっさり苦みが少なく、暗いと、酸味がなくなり、コクがでて、苦みも強くなります。
一覧にすると、こんな感じでとらえられます。
- 極浅煎りライトロースト
黄褐色/酸味と香りが強く、フルーティーな味わい
- 浅煎りシナモンロースト
シナモン色/酸味と香りが豊かで、花の香りが特徴
- 中浅煎りミディアムロースト
茶色/酸味とコクのバランスが良く、雑味が少ない
- 中煎りハイロースト
中茶色/コクと苦みがバランス良く、ナッツのような風味
- 中深煎りシティロースト
濃い茶色/コクがでて、苦みがあり、酸味はほとんどなくなる
- 深煎りフルシティロースト
濃い茶色/油が浮いてきていて、コクが強くなり、苦みが強くなってくる
- 深煎りフレンチロースト
黒に近い茶色/油が浮き、焦げ臭さがある
- 極深煎りイタリアンロースト
黒色/油が浮き、強烈な苦みがある
同じ焙煎度でも味わいが異なるのはなぜ?
コーヒーの名店などで使われている豆と同じ豆を同じ焙煎度で作っても味わいが変わります。
なぜでしょうか?
これは、焙煎の火の入れ方、時間などによってどういう化学反応をどれだけ起こしてどういう成分を作り出したかが違うためです。
同じ食材でも料理人によって作り方が違うだけで見た目は同じでも味が全然異なるのと同じだと思います。
このことについては、焙煎の科学という題名で詳しく書いてみようかと思っております。
まとめ
焙煎度が浅煎りから深煎りになるにつれて、
酸味が減り
あっさりからコクのある味わいに変わり
苦みが増していく
詳しく言うともっといろいろあるのですが、コーヒーの焙煎度合いと味わいの特徴は、これくらいで十分です。
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