コーヒー豆の産地や、品種による違いがあることは別の記事にてご紹介していますが、今回は、同じ産地の豆でも、より良質のものに上位グレードをつけて区別しています。牛肉でいうとA5ランクなどのランクにあたるものです。
ここではグレードをどう判断すればいいのかがわかるようになります。
コーヒー好きの皆さん、こんにちは!
コーヒーをお店で買うときに、こんな豆に出会ったことはありませんか?
グアテマラSHBとか、コロンビア・スプレモとかエチオピア・シダモ・G1など、、、
この青線の部分が豆のグレードを表しています。
近江牛A5ランクと近江牛A3ランクでは味わいが違うようにコーヒー豆のグレードでも味わいは異なります。
このグレードのつけ方がすごく難解なので、ここでは、できるだけ簡単に紐解こうと思います。
コーヒー豆のグレードとは?
グレードとは?
コーヒー好きなら一度は耳にしたことがある「グレード」。コーヒー豆の品質を表す言葉ですが、一体何を基準にグレードが決められているのでしょうか?今回は、コーヒー豆のグレードについて、詳しく解説していきます。
コーヒー豆のグレードとは、そのコーヒー豆の品質を表す尺度のことを指します。生豆の大きさ、欠点豆の混入率、栽培環境など、様々な要素を総合的に評価して決められます。グレードが高いほど、高品質なコーヒー豆とされています。
グレードを決める基準
コーヒー豆のグレードを決める基準は、国や地域によって異なりますが、一般的に以下のものが挙げられます。
- スクリーンサイズ: 生豆の大きさを表します。大きな豆ほど高品質とされる傾向があります。
- 欠点数: 欠点豆とは、虫食い、カビ、未熟豆など、品質に影響を与える豆のことです。欠点豆が少ないほど高品質です。
- 標高: 高い標高で栽培されたコーヒー豆は、昼夜の寒暖差が大きく、風味豊かになるため、高品質とされることが多いです。
- カップテスト: 実際にコーヒーを淹れて、その味や香りを評価する手法です。
地域によって違うというのは、例えば、グアテマラでは標高が基準になっていたり、エチオピアは欠品豆の数が基準になっていたりとバラバラなんです。
グレードの基準には、国際的に共通の評価基準もあります。
そんなバラバラな基準に対して統一した評価基準を作ろうと、
1982年にSCAA(アメリカのスペシャルティコーヒー協会)が設立されてから、
世界共通のグレードの評価基準が作られてきました。
現在、一部の豆が、この基準の評価テストを受けSCAスコアを獲得し、評価されています。
その国際的に有効なコーヒー豆の評価基準としてはSCA(Specialty Coffee Association)のSCAのカップテストがあります。そこで、評価のいい豆をスペシャルティコーヒーとされるようになりました。
スペシャルティコーヒーの評価基準
SCAカップテスト | 80点以上 |
欠品豆の比率 | 一定量(300gとか500gが多いです)のなかで カテゴリー1の欠品豆 0個 カテゴリー2の欠品豆 5個以内 |
実際、売られているコーヒー豆は地域別の評価基準のものが多い
SCAの評価を受けるには、手間とお金がかかるため、従来のそれぞれの地域による品質基準で出荷していることが多いのが実情です。
例えば、以下にご紹介した豆のグレードの基準をご紹介しますが、評価軸がそれぞれに全然ちがうことがわかるかと思います。
産地別の豆の評価基準
グアテマラSHB のSHBはグアテマラでの最高グレードのコーヒー豆になるのですが、厳格な評価基準はないのですが、おおよそ以下のような基準になります。
SHBの基準:標高が1350m以上で栽培されていて豆が硬く、欠品豆が少ない
コロンビア・スプレモはコロンビアでの最高グレードになりますが、基準は以下のようになります
スプレモの基準:豆の大きさが17以上の豆が80%以上含まれているもの
エチオピア・シダモG1はエチオピアで最高グレードになりますが、基準は以下のようになります。
G1の基準:欠点豆(虫食い豆、カビが生えた豆など)の数が、G1の基準値を下回っているもの
それぞれ、ぜんぜん違うことに驚くかもしれません。
例えば、グアテマラの基準は、以下のようになっています。そうなんです、わかりませんね。
SHB(Strictly Hard Bean): 最高品質のグレード。
HB(Hard Bean): SHBに次ぐ高品質のグレード。
SH(Semi Hard): SHBとHBの中間のグレード。
EPW(Extra Prime Washed): ウォッシュドプロセスで精製された高品質な豆。
PW(Prime Washed): ウォッシュドプロセスで精製された豆。
GW(General Washed): 一般的なウォッシュドプロセスで精製された豆。
評価基準を信じる意味
これだけ評価基準が、異なると正直なにを見ていいのかわからないとなってしまうかと思います。
それでも、このように評価基準があるのには、ちゃんと意味があります。
ここからは私見ですが、SHBやスプレモ、G1などのグレードの意味合いは
それぞれの地域で、品質向上に取り組んでいく仕組みがあり、その地域の特性上ふさわしい方法で品質評価を行することで、品質を安定させる取り組みをしており、その枠組みの中で作られた豆であるということで品質を担保している
と理解しています。
要するに、「エルメスの・・・」ってつくと品質がいいものと思えたり、「伊勢丹で売っていた・・・」となると品質がいいと思えたりするのと同じで、グレードも一種のブランディングで、そのブランドを傷つけないよう品質保証に努力していく仕組みがありその中で評価された豆なので、品質が信用できるものといえるのだと思います。
グレードをどう判断すればよいのか
いままでのお話でグレードは、産地ごとに異なるため、一概にいいものとは評価できないことは分かったかと思います。
ですが、先ほども述べた通りですが、グレード付きの豆は
品質の安定、向上を図る枠組みがあり、その中で評価された、一定の評価ができる豆
と言えます。
まとめ
グレードは地域ごとに多岐にわたり、それぞれを知るのは大変であるので、
グレードがいいということは、その地域で”ちゃんと”品質管理された中でのいい豆です。ということになると思います。
個人的には、味わいへの影響は、スクリーンサイズが安定していることと、欠品豆の数が少ないことが大きい因子になると感じているので、それなりにグレードのいい豆はそのあたりの品質が良くなっているので、グレードは高いものを選ぶといいと思います。
SCAの評価は、絶対ではないが、国際的な品質保証の枠組みでの評価しているので、一定の評価ができるものと言えます
結論としては、
グレードがいい豆はそれなりにいい豆になります!おいしいコーヒーの前提としていい豆を選ぶのはいいかと思います!
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