おいしいコーヒーを淹れるにはどうすればいいのでしょうか?
必要な知識とスキルがわかります。
コーヒーを淹れるのは簡単で、粉にしてお湯で濾したらできますね!
では、おいしいコーヒーを淹れることはできますか?
おいしいコーヒーを淹れるというのは、
"おいしく焙煎"してある、
"おいしい豆"の中から
"狙い通りの味と香り"
をコントロールして抽出することです。
焙煎されたコーヒー豆の成分は多岐に及び、その成分のバランスは豆によっても
焙煎の仕方によって全然異なります。
その中から、狙った味わいを抽出するのが、”淹れる”という工程です。
ここでは、このおいしいの成分の抽出のコントロール方法について
紐解いていきたいと思います。
おいしいコーヒーを淹れるとは?
おいしいコーヒーを淹れるというのは、人によって好きな味もあるし、
どうするのが一番いいのでしょうか
おいしいコーヒーを淹れるっていっても
好みも違うし、どうすればいいの?
考え方はいろいろあるとは思いますが、「おいしいコーヒーを淹れる」というのは
おいしく焙煎された
おいしいコーヒー豆の
抽出したい成分を、コントロールして淹れることで
「狙い通りの味わい、香りのコーヒーをつくる」こと
だと思っています。
そこが難しいんですけどね。。。
”おいしく焙煎されたおいしいコーヒー豆”については、別の記事でご紹介しているので、
ここでは、
ほしい成分を抽出して、狙い通りの味わいのコーヒーをつくること
について考えていきます。
コーヒー豆からどういう風味を抽出して、どういう風味は抽出しないようにしようといったように、コントロールできることが大切なんです。
難しい。。。そんなことできるんですか?
それには、コーヒー抽出の仕組みを知る必要がありますよ
結局、それが一番の近道かなと思います。
おいしいコーヒーを淹れられるようになるには、以下の二つのことが必要があると思います。
コーヒーがどのように抽出されるかを知ること
抽出する味のイメージでき、そのイメージ通りに淹れ方をコントロールして(粒度、温度、時間など)
淹れることができるようになること
なんか、すごく難しそう。。。
絶対やってはいけないことさえしなければ、
簡単にそれなりにおいしいコーヒーは淹れられますよ
ただ、その先は、難しいですね。
どこまでやっても学ぶことが多いなと思っています。
コーヒーがどのように抽出されるかを知る
コーヒーのどのような味がどのような条件で抽出されるかがわかります
コーヒーの話をする前に、皆さんがイメージしやすい出汁についてお話します。
出汁をとるときに、昆布をずっと入れたままぐつぐつ沸騰させたらどうなりますか?
とても飲めたものじゃなくなりますね。
昆布の中にもおいしい成分とおいしくない成分が含まれていて、昆布から”おいしい部分”だけを取り出さないとおいしくなくなってしまいます。
そのために、一般的に沸騰直前にあげておいしくない成分が溶けださないようにしているんですね。
昆布のおいしい部分は低温で溶け出し、100度に近づくと、えぐみや磯の香りが強くでくるんです。
でも、なぜそうなるのかわかりませんよね!おばあちゃんがそう教えてくれたから!という具合です。
理由はちゃんとあります!
このように科学的に説明されるとすごくわかりやすくてどうすればいいのかよくわかりますね。
さて、前置きはこれくらいにして、コーヒーを淹れる場合のお話をしたいと思います。
ここでは、簡単に解説し、抽出の科学を別に解説したいと思います。
コーヒーを淹れるときに、抽出する味わいをコントロールする大きな要素は以下の5つになります
1.豆を挽く細かさ
2.豆とお湯の割合
3.抽出温度
4.蒸らしの時間
5.抽出時間
それぞれのコントロールできる要素を解説していきます。
コーヒー抽出の大切な5つの要素にはそれぞれ役割があります。
それを組み合わせて「狙い通りのコーヒーを淹れる」ようにしていきます。
- 1豆を挽く細かさ
豆を挽く細かさは、「濃さ」「味の違い」「ドリップ速度」に影響を与えます。
「粗い」と 薄く、味にグラデーションがつき、酸味が際立ち、スッキリします。ドリップ速度は速くなります。
「細かい」と 濃く、味がすべて抽出されます。苦みやコクが抽出されやすくなります。ドリップ速度は遅くなります。 - 2豆とお湯の割合
濃さに直結します。少ないと濃く、多いと薄くなります。平均的には豆:お湯=1:15が適切とされています。
- 3抽出温度
溶け出す成分に違いがでてきます。80度~90度ぐらいの範囲で変化させます。
温度が低いと、酸味成分が抽出され、苦み、コクが溶け出しにくくなり、スッキリしたコーヒーに仕上がります。温度が高いと、コク、苦みが増し、パンチのあるコーヒーに仕上がります。 - 4蒸らしの時間
一般的に20秒~30秒程度になります。新鮮な豆はガスが多く出るので、長めにするといいです。短いとスッキリしたコーヒーに、長いと苦みとコクのあるコーヒーになります。
また、長くしすぎると苦みと渋みが出てきてしまいます。 - 5抽出時間
一般的に2~3分ぐらいで淹れることが多いです。
短いと酸味成分が抽出され苦みが少なくスッキリした味わいになります。
長いとコクと苦みが強くなり、長すぎると渋みも出てきます。
同じような役割がありますね!
甘味(香り)や酸味成分は、早く溶け出します。
苦み、コク、渋みなどは後から溶け出します。
温度が低いと、甘味(香り)や酸味成分が主に溶け出します。
温度が高いと、すべて溶け出し、苦み、コクが勝ってパンチのあるコーヒーになります。
これらの特徴をどう組み合わせてコントロールするのかが重要になります。
コーヒーを淹れるレシピ
これまで、コーヒーを淹れる方法をお伝えしましたが、実際にどういう風に淹れているのか、実例をご紹介します。
例)エチオピア・シダモG1 ナチュラル ミディアムロースト(浅煎り)
この豆は、花のような香りが立ち、優しい酸味が特徴的な豆になります。紅茶のような味わいのコーヒーを淹れることが
できるコーヒー豆です。
粗く挽くことでグラデーションを与え、より酸味と香りを強調させます。
粗い分薄くなりがちなので、豆の割合を若干増やし濃さを加えます。
低めの温度で淹れることで、苦み、渋みが出ないようにしつつ、香り、酸味を抽出できるようにしています。
抽出時間を短くすることで、渋みがでないスッキリしたコーヒーに仕上げています。
例)グアテマラ・イエローブルボン(中深煎り)
この豆は、甘味が強く、滑らかなミルキーな舌ざわり、深いコクとコーヒーらしい香りがよくでる豆になります。
ミルクとの相性もよいコーヒーを淹れることができるコーヒー豆です。
中挽きで、グラデーションを与え甘味をだしつつも、しっかりコクと苦みも出るようにしています。味はしっかり抽出できるので、お湯の量は通常にします。抽出温度は85℃で苦みをほどほどにコクがしっかり出るようにしています。蒸らしは、すこし短くして渋みが出ないようにします。抽出時間は2分でコクと程よい苦み、甘味をバランスよく抽出します。
これらは、あくまでも例で、その時の豆の状態や焙煎度合いなどに合わせて、微調整しながら淹れていくことになります。
微調整は、先ほどの考え方を使って変えていくようにするとおいしいコーヒーが淹れられます。
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